眼の初歩(解剖・生理)2

角膜について

角膜は透明な組織で像を透過する役割があり、眼内に入射する光を正確に屈折させる仕事をしています。角膜は4つの層からなり、それぞれが異なる構造・役割をもち、そのことが角膜の透明性を保つことにつながっています。角膜1層目である最外層の角膜上皮層は、3種の細胞からなります。最表面である扁平細胞は最表層に微小突起をもち、涙液膜の支持を可能にしています。角膜上皮細胞層の礎となる基底細胞は角膜輪部から遊走して、角膜上皮のターンオーバーに重要な細胞です。角膜2層目は角膜実質層で、角膜の中で最も大きく、その厚さは角膜全体の9割以上を占めています。角膜実質層は非常に規則正しいコラーゲンの配列を持ち、この規則正しい配列が角膜の透明性につながっています。角膜3層目のデスメ膜は角膜4層の中で最も弾力性に富んでいます。デスメ膜の弾性力は角膜が穿孔しないための最後の砦なのです。最後の角膜4層目は角膜内皮細胞層です。これは単一の層で、角膜内への水分量の調整をしています。

角膜には本来生体の栄養ルートとなる血管は透明性を妨げるため、血管は存在しません。代わりに角膜は涙液や眼房水から栄養を得ています。角膜潰瘍の修復に時間がかかるのは、このことも要因になっているのです。

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院長 野上友輔
2016/12/01